「前回の続き!」


前回「女は怖い??」の続きです。

若者の事件から1年ほど経ったある日、
遠い国から使者がやって来たんです。
使者がいうには

「私どもの国の人間が一人、あの審判を見物していたのですが、
 途中で恐ろしくなって一目散に国へ逃げ帰ってきてしまい、
 その後どうなったか、さっぱり分かりません。
 ぜひ、結末を教えていただきたいと思って、やってきました」

すると、
この使者を接客した役人が

「分かりました。
 しかし、その結末をお話する前に、
 あの審判の後、しばらく経ってに起こった、
 もう一つのエピソードを聞いて頂かなければなりません」

そのエピソードとは


・・・・・>

ある国の王子が、

王様に「宮廷にいる侍女の誰か一人を花嫁に下さい」

・・・と申し出ました。

王様は快く承諾して、
1人の侍女を進呈し、即席の結婚式をあげさせたのです。
但し、
王子に目隠しをさせて・・・
そして、
王子は目隠しをしたまま、妻となった侍女と一夜を共にしたのです。

翌朝、
王様から、目隠しを外す事を許された王子は、
目の前の状況に唖然とします。
目の前に40人の次女が、同じ花嫁姿で並んでいたのです。

「王子よ。あなたの花嫁を連れて帰りなさい。
 一夜を共にしたのだから間違うはずはなかろう。
 もし、間違って、他の侍女を連れ出そうとすれば、処刑するぞ!」

侍女たちは、
話したり、動いたりしてはいけないと王様に命令されているのか
身動き一つせず、無表情で立っています。

当然、王子には誰が花嫁か全く見当がつきません。
すると

「王子よ。 
 今から十数えるうちに連れ出しなさい。さもないと処刑するぞ!」

次の瞬間、
2人の侍女の表情に変化が現れたんです。

一人はそっと微笑み、
一人はかすかに眉を寄せた。

王子は迷います。

女というのは、こういう場合、
『私があなたの花嫁よ。』・・・と、微笑して教えるものか、
『一夜を共にしたのに判らないの?』・・・と眉を寄せるものか??

<・・・・・


接待役の役人は、
遠い国からやってきた使者に尋ねます。

「この王子がどちらの侍女を選んだかを当てられたら、
 女か虎かの結末を教えましょう。」


うぅ〜ん、
結局、答えは判らないまま・・・というか、さらなる選択が・・・
ちょっと、人をくったような話ですよね。

皆様は、どういう選択をされますか??


ちなみに、
この話、原作があって
百年以上前にアメリカで発表された、
F・R・ストックトンの『女か虎か?』・・・って作品です。

yukiちゃんパパの話とは微妙に違う場所もありますが、
本筋は同じです。


write 2010.02.15