「金縛り」 しんごさんの投稿 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました) これは僕が小学校3年生頃の話です。 ある夏の出来事でした。 その日の夜はとても暑く、 扇風機をかけ、頭の上にある窓と、もう一つの窓を全開にして、 床につくことにしたんです。 (当時、僕の部屋にはエアコンが無かったんですね。) で、 僕が横になるとスグに・・というか、 横になったのとほぼ同時に、身体が全く動かなくなったのです。 身体中から変な汗がジワァ〜と出てきて、 心臓が悲鳴を上げているのが自分でも判ります。 「どうしよう、どうしよう??」 僕はパニックに陥りながらも どうやら目だけは動くことに気づいたんですが、 恐ろしくて、目を開く事が出来ません。 金縛りの状態のまま、 恐怖に耐えながら、身体の自由が利くのを待つことにしたんです。 どれくらい時間が経ったんでしょうか、 金縛りの状態にだんだんと慣れてきた(?)僕は、 目を開けてみるきになったんです。 「もしも霊がいるんなら見てやろう!」 ・・・という気になったんです。 ゆっくりと目を開け周りを見ましたが何もいません。 ガッカリしたようなホッとしたような変な気分でした。 そして ふと思いついたように、 「もう一つの窓」の方に目を向けたんです。 「うわぁー!!」 僕は声にならない悲鳴を上げました。 もう1つの窓のスグ外側に人間の首が浮かんでいて、 部屋の中の様子を伺っているんです。 青白くて、ごつごつした感じ、男の生首です。 「お願いします。来ないで下さい。来ないで下さい。」 僕は目を閉じ、 一心不乱にそう願いました。 しばらくすると、 身体か急に軽くなった感じがして金縛りが解けました。 恐る恐る、窓を見ると、 先程の生首は消えていました。 |