「百物語」 Atohさんの投稿 (投稿原稿の内容を尊重しつつMoMoがリライトいたしました) みなさんも「百物語」はご存知ですよね。 百本のロウソクに火をともして並べ、 参加者が交代で怖い話を1話ずつ話していく。 そして、 話が1つ終わるたびに、ロウソクの火を1本づつ消していき、 最後の1本の火を消したとき・・・真の恐怖が・・・というもの。 聞いた話によると 随分昔、江戸時代以前から行われていたとか。 これは単なる「遊び」なのでしょうか? それとも交霊術などの流れをくむような儀式なのでしょうか? 私達は百物語など単なる遊びだと思っていました。 そう・・・あの時までは。 数年前の事、 待ちに待った夏休み。 友人達と4人と計画を立てていた時のこと 「ねっ! 肝試しやろうよ、皆で。 ヒヤッとするし♪」 ・・・と、 友人の1人が言い始めたのです。 「面白い! やろうやろう!」 ・・・とは言ったものの 私達の住む町の近くには肝試しが出来そうな所はありません。 そこで、 「百物語」を使用という事になったんです。 数日後、 ロウソクを25本づつ持ってS子の家に集合。 S子の部屋に百本のロウソクを火をつけて並べ、 ロウソクを囲むように私達4人が座ります。 そして部屋の電気を消して、ロウソクの光だけをにします。 いよいよ、百物語の始まりです。 最初に話し始めるはS子。 その後は時計回りに交代で話をしていきます。 ロウソクの灯りだけとはいっても百本もあれば結構明るく、 始めは、わりと和やか(?)な雰囲気で始まったんです。 でも、 ロウソクが1本・・・また1本と消えていくにつれ、 部屋はどんどん暗くなり、残り20本を切る頃になると 暗がりの中にボォーと友人達の顔が浮かんでいる・・・といったような感じで、 99話目が終わりロウソクが1本になった時には、 ほとんど闇に近くなっていました。(ロウソクが小さかった事もあるのですが・・・) そして、 いよいよ最後の話が終わり、 最後のロウソクの火が「フッ」と吹き消されたんです。 真の闇、そして静寂・・・・ 誰もしゃべらず、皆、息を殺して次に起こる何かを待っています。 1〜2分間、そういった状態が続いた後、 「カチッ」 部屋の電気が点けられました。 S子です。 「ふぅ〜」 皆、思わず深呼吸。 「もう〜、何にも起こらなかったね。」 「やっぱり、ただの遊びなんだよ」 「でも、ホントに何か起こったら怖いんだけどね」 「それは言えてる!」 「でも、最後のN子の話、すごかったね〜。」・・・と私が言うと、 「えっ、私じゃないよ。S子が話したんじゃないの・・・?」 「ちがうよ。私はてっきりK子が話したんだと思ったんだけど。」 「私はA子(私のことです)だと思ったよ。」 「・・・・」 それじゃ〜、 最後に話したのは一体・・・? |