「兵隊」 石川県 W温泉 ホテルT○○ 某大手ツアーのガイドをしている友人の体験です。 その日、彼女の通された部屋は、ごく普通の乗務員部屋で、その時には、イヤな感じも全然しなかったそうです。 そんな彼女が、夜、寝ようとすると、突然電話が鳴ったそうです。 「だっ、誰?、こんな時間に・・・・・」 でも、彼女、気づいたんです。 その電話、呼び出し音が変なんです。 比較的新しいプッシュホンの電話なのに、昔のジリジリっていうダイヤルの電話の呼び出し音なんです。 恐る恐る電話に出ると、何も言わずにガチャンと切れる。 しばらくすると、また電話が鳴る 電話に出ると、何も言わずにガチャンと切れる。 こんなことが、何度も続くので、たまりかねて、フロントに連絡したんです。 でも外線からも内線からも、彼女の部屋には、電話が入ってなかったんです。 結局、一晩中、これが続いたそうなんです。 「気持ち悪くて、もうあのホテルは泊まりたくない」 彼女は、そう思ったそうですが、その日以来、不思議な事にそのホテルに泊まる仕事が急に多くなったんだそうです。 幸い、いつも別の部屋に通されたので、何も起こらなかったんです。 しかし、ついに2ヶ月後、 彼女は、またあの部屋に案内されたんです。 「嫌だなー、何か起こったらスグに、知り合いのガイドの部屋に行こう」 そして、彼女が着替えようとしたその瞬間、いきなり誰かが後ろから彼女の首をしめてきたんです。 苦しくて、何とかしなきゃと思って、後ろを振り返ると・・・・、 そこに、血走った目をして、薄ら笑いをした旧日本軍の兵隊が・・・。 叫ぼうとしても声も出ないし、体も動かない。 兵隊は、髪の毛を鷲づかみにして、部屋中を引きずり回す。 「もう・・、ダメ・・・」 と思ったとき、電話のベルが・・・・・ 彼女は、兵隊が一瞬、電話に気を取られている間に、何とか振り切って部屋の外に逃げ廊下に出したそうです。 あとで、知り合いのガイドと一緒に見に戻ると、部屋は何事もなかったような様子だったそうです。 ・・・・・ この事件の後、 この大手ツアーの企画に、このホテルは使われていません。 |